2020年3月14日土曜日

パンデミックが社会に与える影響

我々に与える影響を考えてみた。

コビッド19の致死率が高い。1%だか2%だか3%だか。
結局致死率という指標が感染者のうちの死亡者としても、感染している
かどうかという母数自体が正確にはわからないし、重篤者が得られる
医療の状況によっても変わってくる。だから正確な値はわからない。
しかし、10%では無いし、50%では無いし、0.1%では無い。だろう。

ちなみに、スペイン風邪では人類の3割が感染し、その5%が死亡。
つまり人類の2%位が死亡した。


出典
「1918年から1920年までの約2年間、新型ウイルスによるパンデミックが起こり、当時の世界人口の3割に当たる5億人が感染。そのうち2000万人~4500万人が死亡したのがスペイン風邪である。」
https://news.yahoo.co.jp/byline/furuyatsunehira/20200228-00165191/


さて。
人類にとっての一番の脅威は「感染する」という事だと思う。

人類の発展は、自分を助けるための利己的行動と、社会的な協業活動が一体となって
来たことでなされてきたと思う。

太古、例えば狩猟生活をしていた人間は、ばらばらに生き、
基本自分のためにだけ行動していた。

現在は、当然科学技術や社会的インフラという物理的な物はあるとしても、
基本、社会というネットワークにより、自分のための利己的行動が社会全体の
利益になっている。そして、それが効率化と科学技術の発達を急激に
推し進めてきた。

例えば自分の生活をするために農業をすれば、それにより食料を得られる人がいる。
自分の給料のために、自動車メーカで車を作れば、社会的には農作物を
消費地まで効率的に輸送できる。
そしてお金(現金だけでなく信用という意味でもいい)という形ですべてが
つながって、自分のための活動が他人のための活動になっている。
そしてグローバリゼーションによって、自分のための活動が人類のための
活動になっていた。そして、それはあらゆる局面で効率的に人類を進歩
させてきた。
仏教でいう、天国での長い箸状態だったわけだ。
1kara.tulip-k.jp/buddhism/2019077493.html

もし惨禍があったとしても、巨大地震のような災害だったり、致死性の高い
病気だとしても非感染症だったら、他人のための支援活動が自分を危険にさらす
割合が低い。

しかし、パンデミック状態では、その活動の伝達が阻害されてしまう。
自衛のため他人に協力する事ができない。
そして自分と他人のために行動すると、それにより直接自分が危険になってしまう。
だから自分のためにだけ行動する。その活動は狩猟民の生活と同じく極めて効率が悪い。

そして。

貨幣経済の本質はリアルな関係(商品という物も含む)を裏で支える信用だと思う。
しかし、感染によりリアルな関係が危険となったら、その対価である
貨幣も回らなくなる。
これはヤバイ。
危機での不安感により、自分だけを守ろうとする心理が働き、仏教でいう、
地獄での長い箸と言う状態になる訳だ。

さて。
分析はこれまでとして、さあ、どうする?って事だが。

すぐ効く特効薬は無い。(感染症としての、では無く、社会的危機に対する意味で)
危機の原因が、人間社会の基本に根ざす物だから。

まあ、当面は、巷で言われている、地味な以下の対策しか無いのだろう。
「感染爆発を遅らせる」
「医療システムを保持する」
「社会システムを保持する」
そしてテクノロジの発達で感染症の特効薬ができた、とすると、かなりの
好影響にはなるだろう。

対策としては非常に当たり前の結論になった。

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