2019年3月18日月曜日

映画「ぼくのエリ 200歳の少女」見た

良い。

一般的には否定的な修飾語がつく作品だろう。
ギミックがほぼ感じられない。
「設定に驚きは無い」
「先の展開は完全に読める」
「圧倒的な映像美があるわけではない」
「息をもつかせぬ展開がある訳では無い」
「音楽が取り立てて派手なわけでもない」
「斬新な演出があるわけではない」

しかし。
良い。とにかく良い。
目が離せない。

結局、俺のような古典的な人間にはギミックなど必要ないのだ。
もちろん、ギミックがあってもいい。
だが、ギミックは必須ではないのだ。

では、何が大事だったのだろう。
何が良かったのだろう。

バンパイヤの少女と言う設定から、ストーリーとしては
「ポーの一族」、「人魚の森」に近いものがある。
(もちろん絵的なテイストは違うが。)
もしかしたらジョジョやイシャーの武器店、にも通じるかも。

キーとなるものは、やはり感情、なのか。
どんな生でも、それでも生きている、って言う。
言葉にすると薄っぺらい。
やはり、これは作品になっている事の良さだろう。

原作者ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストが脚本。
監督はトーマス・アルフレッドソン。

どちらが俺の心に刺さったかわからないが、とにかく刺さった。

いや、もしかしたら俳優かもしれん。
確かに主演のカーレ・ヘーデブラントは良かったし、
助演(ダブル主演?)のリーナ・レアンデションも良かった。
この二人の魅力は確かにあった。

しかし、やはり作品としての総合力の印象の方が強い。
こういう作品を作りたい。