一般的には否定的な修飾語がつく作品だろう。
ギミックがほぼ感じられない。「設定に驚きは無い」
「先の展開は完全に読める」
「圧倒的な映像美があるわけではない」
「息をもつかせぬ展開がある訳では無い」
「音楽が取り立てて派手なわけでもない」
「斬新な演出があるわけではない」
しかし。
良い。とにかく良い。
目が離せない。
結局、俺のような古典的な人間にはギミックなど必要ないのだ。
もちろん、ギミックがあってもいい。
だが、ギミックは必須ではないのだ。
では、何が大事だったのだろう。
何が良かったのだろう。
バンパイヤの少女と言う設定から、ストーリーとしては
「ポーの一族」、「人魚の森」に近いものがある。
(もちろん絵的なテイストは違うが。)
もしかしたらジョジョやイシャーの武器店、にも通じるかも。
キーとなるものは、やはり感情、なのか。
どんな生でも、それでも生きている、って言う。
言葉にすると薄っぺらい。
やはり、これは作品になっている事の良さだろう。
原作者ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストが脚本。
監督はトーマス・アルフレッドソン。
どちらが俺の心に刺さったかわからないが、とにかく刺さった。
いや、もしかしたら俳優かもしれん。
確かに主演のカーレ・ヘーデブラントは良かったし、
助演(ダブル主演?)のリーナ・レアンデションも良かった。
この二人の魅力は確かにあった。
しかし、やはり作品としての総合力の印象の方が強い。
こういう作品を作りたい。
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