まず、ストーリー、テーマ、エピソード。
ジョージ・オーウェルの「1984」
PKディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」から沢山のオマージュ。
あと原子分解装置などはAEVヴォークトの影響も見える気がします。
自動運転車の中のシーンは、なんとなく田中芳樹の銀河英雄伝説や
アシモフの銀河帝国シリーズの中のシーンを彷彿とさせる気がしましたが、
これは気のせいか。
また原子力発電所のメタファも入っている気もして、これは柏崎人の
感覚かもしれませんが、非常に身近な感じも受けました。
なって出てきて、昔懐かしのワイドスクリーンバロックという
言葉を思い出しました。
今となっては当たり前の概念ばっかりですが、SFがマイナー文化だった頃、
30、40年前はこれらの概念が生まれたばかりでした。
その当時のキラキラとした輝きと屈折した概念が、素直に今回の
ストーリーに入ってきて、これはやはり平成生まれの作者・演者の作品
なんだなあ、と実感した次第です。
作者の山田遼太郎さんは本を沢山読まれているという事。また高校演劇や小説も書かれているという事で納得。
もちろん、今回の作品でも、多少の齟齬や冗長さも感じました。
あと、題名と内容の繋がりがオジサン的にはよくわからなかったかも。
でも、それを上回る気持ちの強さ、主題への愛情。
気が早いですが、次回が楽しみです。そして演技、演出。
ラストシーン泣きました。恥ずかしながら。
どの程度練習を積まれてきたかわかりませんが、役者の皆さんの演技が良いです。
前回の学内公演の時より、格段にこなれていて、テンポも良かった。
前述のストーリーも、形にしていく役者陣の力が無かったら、薄い伝わり方しか
しなかったでしょう。 そして昨日の女子☆ズも見て感じたのが、「平成ぽこ」
としてのチーム力。
もしかしたら役者の演技力だけ見れば、突出したものでは無いかもしれません。
演出方法、暗転、音響内容など実現方法なども改善の余地があるでしょう。
でも、このチーム力、そして大学祭としての場の力がすごかった。
きっとスタッフも含めて練習は盛り上がっている事でしょう。
もの凄い勢いを感じます。その勢いが本番に出てると思います。
役者さん。
皆さん良かったですが、トトイ(お母さん)の松平さんの最後の深みのある声。
そしてアスの高井さん。前回につづいて突き抜けた感がツボりました。
面白かったです。
2日連続で柏崎とピンポンダッシュで見た甲斐がありました。
皆さん、お疲れ様でした!
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